カモ目カモ科

沈黙するマガン

先日、長都沼上空でマガンの大群を見ましたが
沼でその群れを見つけることはできませんでした。

後日、ウトナイ湖に
新たに1,500羽を超えるマガンが飛来したことを知りました。
 
これは、行くしかないでしょう!

湖に着いたのは、朝の7時半。
湖には、豆粒のオナガガモが見えるだけでした。

みんな、お食事中か‥。

辺りをキョロキョロ見回していたら
雲の割れ目から差し込む光の中を、
20羽ほどのウミウの群れが飛んで行くのが見えました。
遠くでオジロワシが鳴いていますが、何処にいるのかさっぱり分かりません。
湖が閑散としているので、湖畔沿いの道を歩くことにしました。
鳥獣センターの近くの林で、ツグミを2羽発見。
カシャ、カシャと騒がしく鳴きながら飛ぶカササギと、
雪の上を走るエゾリスも発見。
イソシギのデッキから先の木道は、
とけた雪が凍りついてツルンツルン。
しばらく歩きましたが、何も出てこないので
早々に引き返すことにしました。

戻る途中、ハンノキにとまっているマヒワを見つけました。
10羽くらいの小さな群れでした。

湖にはオオハクチョウが1羽いました。
岸辺近くで のんびりと羽を休めています。
そして、突然その時がやって来ました。
東の空をに現れたぼんやりとした灰色の塊は、
やがて鳥の大群となり、
マガンとなって、ハラハラと湖に落ちていきます。
次から次へとやって来るマガンで、
湖にあっという間に黒い塊ができました。
キャハハン、キャハハン、キャハハン!
けたたましいマガンの鳴き声が 湖に満ちます。

その振動が体全体を駆け抜け、
感動で鳥肌が立ってきます。

湖岸にしゃがみ込んで写真を撮っていたら、
群れが少しずつ近づいて来ました。

一部は小さな中州に上陸。
一時岸辺から数メートルにまで近づいたマガンでしたが、
さすがに岸に上がることはありませんでした。

私が滞在した2時間半の間に、
マガンの鳴き声が3度ほど止みました。
周囲の音を掻き消すような賑やかな大合唱が、突然ピタッと止まるのです。
1度目は、近くに現れたトビのせい。
2度目は、遙か遠くを飛ぶオジロワシのせい。
そして3度目は、マガンを見ようと駆け寄った観光客のせいでした。
湖岸に近づいていたマガンの群れは
潮が引くように岸から離れて行きました。
バツが悪そうに湖を後にする行く親子を見て、
なんだか気の毒になってしまいました。
オナガガモと一緒に 
取り残されたオナガガモ
それにしても、マガンはトビがやって来ても鳴き止むんですね。
知りませんでした。
それまでの喧騒が嘘のようにピタッと静まり返る瞬間。
圧巻でした。
撮影日   2013/12/1
撮影場所    苫小牧市

POSTED COMMENT

  1. ニック より:

     私が行った時も、マガンが約1500羽(自分でカウント)程が8時半頃から10分位の間に次から次ぎにやってきました。
     100m以上遠くに下りましたが、逆に多くのマガンを広角で迫力ある写真が撮れました。
     私もエゾリスに遭遇しました、可愛かったです。

  2. おまさ より:

    ニック様
    8時半でしたか。
    私の時は、ちょうど9時くらいでした。

    迫力のある写真が撮れてよかったです。
    渡りの時期は、楽しみが増えていいですよね。

    エゾリス、冬毛になって可愛さ倍増しましたね ♪

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